BoLA-DRB3
タイピング
BoLA-DRB3タイピングとは
- BoLA-DRB3タイピングは、ウシのMHC(主要組織適合抗原複合体)であるBoLA-DRB3遺伝子の遺伝型を決定し、BLV感染によりウシ伝染性リンパ腫を発症しやすいか、発症しにくいかを判定します。
- サンガー法によりBoLA-DRB3遺伝子のアレルを同定します。
ウシMHC(主要組織適合抗原複合体)であるBoLA(Bovine Leukocyte Antigen)遺伝子領域の中で、免疫学的に重要な機能を有し、かつ多型に富む、BoLA-DRB3遺伝子のアレルがBLV感染によるEBL発症に関連することがいくつかの研究により示唆されています。当社では、理化学研究所により開発された、BoLA-DRB3遺伝子のアレルを特定できるPCR sequence based typing(SBT)法により、EBLの発症の感受性・抵抗性に関わるアレルの同定を行っております。
感受性アレルを有する個体は有さない個体と比較してウイルス感染細胞率が有意に高く、BLVを他のウシに伝播し易いことが知られています。
BoLA-DRB3遺伝子タイピング法の概要
BoLA-DRB3遺伝子領域を増幅し、その塩基配列をサンガーシーケンサーで読み取る検査方法です。BLV感受性牛・抵抗性牛の選別が可能です。
④抵抗性/感受性牛の判定(ウイルス遺伝子量に対するBoLA-DRB3アレルの効果)
品種:黒毛和種
遺伝子座 | アレル | ウイルス遺伝子量への効果 |
---|---|---|
BoLA-DRB3 | *009:02 *011:01 |
抵抗性アレル |
*016:01 | 感受性アレル | |
その他アレル | 非抵抗性・非感受性アレル |
品種:ホルスタイン種
遺伝子座 | アレル | ウイルス遺伝子量への効果 |
---|---|---|
BoLA-DRB3 | *009:02 *002:01 *014:01:01 |
抵抗性アレル |
*012:01 *015:01 |
感受性アレル | |
その他アレル | 非抵抗性・非感受性アレル |
■BoLA-DRB3遺伝子タイプとウイルス遺伝子量の制御との関連性
抵抗性アレル保有牛はウシ伝染性リンパ腫ウイルスに感染してもBLV遺伝子量が上昇しにくい抵抗性牛、感受性アレル保有牛はウシ伝染性リンパ腫ウイルスに感染するとBLV遺伝子量が上昇しやすい感受性牛となります。現在のところ、抵抗性アレルと感受性アレルを1つずつ持っているヘテロ接合体のウシは抵抗性牛とされています。
受託検査の流れ
Step01
①お問い合わせ
まずは、電話・お問い合わせページよりご相談ください。
検査についてご不明な点も、お気軽にお問い合わせください。
電話:046-240-7513
お問い合わせ
Step03
③検体の送付
検体をご用意いただき、当社までご送付ください。
(詳しくは下記または資料室の、検査に必要な検体について、および、検体の送付方法をご参照ください。)
①お問い合わせ
電話・お問い合わせページよりご相談ください。
電話:046-240-7513
お問い合わせ
②発注書の送付
ExcelまたはPDFの書類を下記よりダウンロードし、記入例をご参照の上、必要事項をご記入ください。(ご不明な場合は、お問い合わせください。)
送付元・発注元 | ご依頼になる機関名、住所、電話番号、FAX番号 |
---|---|
発注元担当者 | 申し込みご担当者様のご氏名、メールアドレス |
送付日・到着日 | 検体の発送日と当社への到着日 |
お問い合わせ番号 | 配送状況確認のため、お荷物発送時の問い合わせ番号をご記入ください。 |
検査内容 | 検査方法 |
送付検体ID | 検体の名前、番号等、匿名化したID |
個数 | 検体数 |
備考 | 結果をお急ぎの場合など、お申し送り事項がある場合は必ずご記入くださいますようお願いいたします。 |
③検体の送付
検査に必要な検体について
- •血液(全血)、DNA溶液、毛根の付いた毛、唾液、精液のいずれか1つの検体が必要です。
- •採血管は、抗凝固剤としてEDTAを推奨しております。
検体 | 容量等 | 1次容器 |
---|---|---|
全血 | 300μL以上 | 採血管(EDTA2Na、EDTA2Kを推奨) |
DNA溶液 | 30ng/μL程度のDNAを15uL以上 | マイクロチューブ |
毛 | 6本以上 | 台紙 |
唾液 | 1mL以上 | マイクロチューブ等 |
精液(ストロー) | 1本以上 | ストロー/マイクロチューブ |
送付方法
- •検体をご用意いただき、下記住所までご送付ください。
ジェノダイブファーマ株式会社
〒243-0003 神奈川県厚木市寿町3-1-1ルリエ本厚木9F
電話:046-240-7513 - •DNA溶液および毛以外の検体は、3重包装にて送付をお願いいたします。
検体の入った1次容器を密閉できる2次容器に入れ、送付用の3次容器に包装してご送付ください。 - •お問い合わせ番号の付いた追跡可能な方法でご送付ください。検体の紛失事故を防ぐ目的のため、ご協力をお願いいたします。
- •血液検体の場合、常温では、採血より当社着までの日数が3日間以内なら検査可能です。それ以上かかる場合は冷蔵または冷凍で送付をお願いいたします。
検体 | 1次容器 | 2次容器 | 3次容器 ※ | 送付方法 |
---|---|---|---|---|
全血 | 採血管 (EDTA2Na、EDTA2Kを推奨) |
プラスチックチューブ | 段ボール | 発送時間3日まで常温可能 それ以上は冷蔵または冷凍 |
DNA溶液 | マイクロチューブ | 常温、冷蔵、冷凍 いずれも可能 |
||
毛 | 台紙 | チャック付きビニール袋 | 封筒 | 常温 |
唾液 | マイクロチューブ等 | プラスチックチューブ | 段ボール | 常温 |
精液(ストロー) | ストロー/マイクロチューブ | プラスチックチューブ | 発泡スチロール | 冷凍 |
※ 容器の例として挙げております。送付に適した容器をご用意ください。
④ご報告
検査期間
- •BoLA-DRB3タイピングは、検体到着より7営業日
※午後到着の検体についてはいずれも8営業日、再検査の場合も8営業日以降になる可能性があります。 - •営業日は平日の月曜日~金曜日となります。
- •土日・祝日及び年末年始は休業いたします。
(土日・祝日に着予定の検体は、翌営業日に検査となります。)
結果のご報告について
検査終了後に、結果報告書をメールと郵送にてお知らせいたします。
ウシ伝染性リンパ腫検査報告書の参考例はこちら
抵抗性/感受性牛の判定(ウイルス遺伝子量に対するBoLA-DRB3アレルの効果)
抵抗性アレル保有牛はウシ伝染性リンパ腫ウイルスに感染してもBLV遺伝子量が上昇しにくい抵抗性牛、感受性アレル保有牛はウシ伝染性リンパ腫ウイルスに感染するとBLV遺伝子量が上昇しやすい感受性牛となります。
現在のところ、抵抗性アレルと感受性アレルを1つずつ持っているヘテロ接合体のウシは抵抗性牛とされています。
品種:黒毛和種
遺伝子座 | アレル | ウイルス遺伝子量への効果 |
---|---|---|
BoLA-DRB3 | *009:02 *011:01 |
抵抗性アレル |
*016:01 | 感受性アレル | |
その他アレル | 非抵抗性・非感受性アレル |
品種:ホルスタイン種
遺伝子座 | アレル | ウイルス遺伝子量への効果 |
---|---|---|
BoLA-DRB3 | *009:02 *002:01 *014:01:01 |
抵抗性アレル |
*012:01 *015:01 |
感受性アレル | |
その他アレル | 非抵抗性・非感受性アレル |